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会長挨拶

古庄知己
長野県小児保健協会 会長/信州大学医学部 教授

 長野県小児保健協会の会長をつとめさせていただいております信州大学医学部遺伝医学教室の古庄と申します。
 近年子どもを取り巻く環境には様々な課題があります。ワクチン接種や少子化の流れで疾病構造が変化しており、発達障害を持つ児や医療的ケアを必要とする児への支援・慢性疾患を持つ児の成人移行などの重要性が指摘されています。社会情勢を反映した貧困・いじめ・格差の問題も深刻になっていると予測されます。出生前診断の広がりが子育てに与える影響も無視できない時代になってきたと言えるでしょう。そして、2011.3.11の大震災をはじめとする災害が子どもたちに与えた影響も見守っていく必要があります。さらに、2020年初頭に始まり現在も全世界に広がり続けている新型コロナウイルスは、子どもの様々な機会を奪っています。
 こうした広範囲で複雑な課題を整理し、解決への道筋を考える上で、同じ地域の子どもたちに関わる多職種の連携は大きな力になると思われます。長野県小児保健協会が、明日を担う一人ひとりの子どもたちの心に寄り添い、その心身の育ちを支えることを通じて、全ての子どもたちが安心して育っていける社会作りに貢献できればと考えております。